リフィーディング症候群の道化師

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少年は道化師でも見るかのような客目線で俺を決めつけて去って行った。「井園(いその)…井園が魔龍なのか…。」少年は魔龍の正体を知っているらしく、魔龍は井園と言う人間に成り済ましていると、顔を真っ赤にして教えてくれた。「しかし…夜霧を遂に魔龍退治に用いる日が来ようとはな…。」俺は次元を裂き、その歪みから怪物を呼ぶのだが…。「その怪物は自己神格化して、確信犯に成り下がるんだ。あっははっ!最高じゃないか?」俺は冗談を嘯きながら、少年が教えてくれたとある集落。桃持村(もももちむら)にやって来た。「来たか…少年。覚悟は出来たか?この井園辰爾(いそのたつみ)に勝てるのか?喚いていたが…。」少年は更に偉そうに為り、井園辰爾と俺に名乗っていた。「俺はレフィルだ。辰爾君だったかな?兎に角、魔龍を退治しなければ為らないと言う使命感が俺にはある。魔龍は何処だ?」俺は脳裏を掠める可能性を拭うことで精一杯だった。「少年…私は少年が覚悟しない限りは何もしない。少年は何故喚いたか?」辰爾君は悲しげな目で俺を見つめ、俺が喚いたと曲げない。喚きではなく、宣言だと言うのに…。
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