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ダイアゴナルと言う架空の人物は井園辰爾自身が魔龍であったからに過ぎない。ダイアゴナルが存在していたならば、こんな風なドラゴナイズは有り得なかったろう。「ダイアゴナルさんの話を覚えているか?少年…ダイアゴナルさんは私が生み出した虚像さ…この桃持村も私が生み出した虚像。分かるか?!この苦しみが…くっ!」魔龍と化した井園辰爾は大粒の涙を零した。その涙は大きな川となって眼前で流れ始めた。「分かるとも!ダイアゴナルは実在しないと言うのは分かるとも!大足族とはな…。」俺は適当にダイアゴナル像を思い描いていた。恰幅の良いモヒカン頭の吊り目の大足族…。俺は安堵していた。「一斬で殺れなければ、レフィルは死ぬ。」井園辰爾ではない声がした。「ダイアゴナルさん!!」魔龍こと井園辰爾は大変切望していたかの様なダイアゴナルを呼んだのだった。
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