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学食でいつものAランチ。
幼なじみで、クラスさえも同じだから話すことがなくなって、ときどき俺たちは無言になる。ユウは元々ぺらぺら話すタイプじゃないし。
なにも話さない時間も、俺はユウの横顔を飽きることなくながめてる。
「考えたんだけどさ」
ふいにユウが口を開く。
なにを?
「ユウー、肉あげよっか?」
ユウはまだ魚介類ブームだ。
「ひときれ交換して」
「食いたいんじゃん、肉。結局」
「ホタテフライ一個と交換じゃ割に合わねえな」
みみっちいな。
「じゃあチキンふたきれでいーよ」
で、なにを考えたんだって?
「俺らの学年のマネージャー、元々少なかったのが一人、親の転勤でアメリカについてくからって三月でいなくなるんだよ」
「そうなんだ。大変だね、高ニになってから海外住まいなんて」
「あっちの大学に進みたかったからちょうどいいらしい」
チキンソテーをユウの皿に乗せてやる。
「ねー、タルタルソースいっぱいつけたい」
俺はソースの小皿にフライを沈める。
「つけすぎだろ…予備校って週1とかだろ?」
予備校? あんまり真面目に通ってないけど。話が飛んだような。なんの話をしてたんだっけ?
「アキ…お前さ」
「ん?」
「うちのバレー部のマネージャー、やらね?」
「………ふぇっ?」
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