第一章 目覚めた愛

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「なんだ、ひでえ」 女の身体はアザだらけで、しかもキスマークの跡が身体中についていた。 尋常じゃない愛の表現のあと、手をあげられたんだろうと推測がついた。 「若頭、何をしているんですか、熱がある女を抱くなんて……」 「はあ?何言ってるんだ、俺は身体を拭いてやろうと思っただけだ」 「びっくりしましたよ、今まで抑えていた性欲求が爆発したのかと思いました」 「馬鹿か、誰が性欲求を抑えていたって、俺はその気がなかっただけだ」 ヤスシは申し訳なさそうに頭を下げた。 俺はこの三年気持ちが高揚して女を抱いていねえ。 「ヤスシ、これ見ろよ」 俺は女の身体を指差した。 「ひでえ、アザだらけだ」 「しかも、尋常じゃない数のキスマークだ、異常な性癖あるやつなんだな」 「逃げて来たんでしょうか」 「そうだな」 これほどの気持ちは俺には理解出来なかった、この時は…… 「やべ」
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