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ある日突然君がいなくなった。
真夜中ではなく、日中に。昼で終わった学校帰りの交差点。君と別れたほんの数秒後。君は、帰らぬ人になっていた。
なぜ。
ただその一言だけが僕を埋め尽くしていた。君の葬式は、数日後に行われたらしい。
僕ももちろん参加していたはずだった。でも、記憶にない。
君がいない現実が、君のいない世界が、理解できない。
どうして。
何度も何度も自分に問いかけていた。あの瞬間。君をもう一秒でも引き留めていたら。なぜあの日だけはあんなにあっさりと別れてしまったんだろうか。
あの時の君の顔が、なぜか思い出せない。
気づけば僕は、不登校になっていた。
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