4人が本棚に入れています
本棚に追加
次に、トースターにセットしておいた二枚の食パンが焼けたので平たいお皿に盛る。
百合子と謙は少食なのでハーフカットし、好みも似ているのでマーガリンを塗った。
俺は丸々一枚に苺ジャムを塗り、喉が渇いたので先ほどのホットコーヒーを手に取った。
インスタントといえど香りはよく、火傷しないように啜ると、舌の上に程よい苦味と酸味が広がる。
料理が出来上がると、部屋の埃が気になり始め、文字通り時間を忘れた。
すると黒電話が鳴った。
「はい」
「ああ親父か、四郎やけどな。今日仕事休みやから実家帰るわ」
四郎は、上機嫌だ。
ふと百合子の方を確認すると彼女の顔は汗ばんでいた。
「四郎…して…」
最初のコメントを投稿しよう!