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「警察はまともに取り合ってくれたのか?」
「最初は当人同士でどうにかしろって言われた。できないから呼んだのにさ」
「そっか……。まぁそうなるか」
「でも今度警察からあの子に忠告が行くことになってる。今後は私に関わるなって。次に関わったら逮捕だからさすがに来ないと思うんだけど」
「うーん……。ちゃんと話せばどうにかならなかったんかな。一応友達だったわけだろ?」
「話にならないからこうなったんだって。まだそんなこと言ってんの?」
「ぶっちゃけ絶縁まではやり過ぎだと思ったんだよ。少しずつ疎遠にしてった方が無難だったんじゃないかってさ」
「もうそんな余裕なかったの。ストレス凄くて」
「にしても急過ぎたんじゃないか? 向こうにしたら突然裏切られたようなもんだろ?」
「……あのさ啓司、啓司は誰の味方? なんでそんなにあの子の肩を持つの?」
「別に肩持ってるわけじゃないよ。おまえのアプローチが急過ぎるって言ってるだけ。絶縁するならはっきり意思表示してからの方が良かっただろ」
「……ねぇ、もういいよ。帰って」
「……は? 呼んだのそっちだろ?」
「こっちは恐怖でどうにかなりそうなの。寄り添ってもらえないならいてくれなくていいよ」
「……え、いや。そういうつもりじゃ」
「いいからもう帰って。私があの子に冷たくしたことを反省すればいいんでしょ? じゃあそうするよ。こうなったのも自業自得だもんね」
「なにイジけてんだよ。俺なりに小夜のことは心配してるよ」
「うん。帰って」
「……はー。分かったよ。何かあったら連絡しろよ?」
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