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十 ウオルターの正体を探れ
「ラスティ。すまない。もう一度、ダスティとモールを斥候に出してもらえないか」
俺はラスティの意向を確認した。
「確かにトラが懸念するように、ウオルターが本人か否か確認した方がいい。ディノスがウオルターに化けてるとも考えられるからな」
ラスティが俺の提案に同意した。
すぐさま俺は指示した。
「ダスティとモール。また斥候を頼みたい。いつも危険な事を頼んですまない」
「いいって事よ。俺たちゃあ、この納屋で衣食住をトラの世話になってる。トラ様命だ!
ウオルターがアライグマか、ディノスが壊滅してるか、確認してきまっせ!
ラスティのボス!モールとともに行って来ます!」
ダスティもモールも、ラスティをボスと呼んでいる。
「気をつけて行け。スカウターの映像交信をオンにしておけ!」
ラスティの指示に、
「了解!モールの兄貴。行きまっセッ!」
「あいよ!」
と答える二人の声とともに、地下通映像が我々のスカウターに現われた。
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