6人が本棚に入れています
本棚に追加
「ジェフ君の彼女か。見る目があるねぇ。いい男だと思うよ本当に。まあ度の過ぎたワーカーホリックだけど……」
「ああなったのは半分俺のせいなので反省している」
「まあまあドルフィン、ジェフの病状はエリカがなんとかしてくれるって! な、エリカ!」
「ちょっと! プレッシャーかかるようなこと言わないで!」
キャシーの無茶振りにエリカが慌てているのがドローンの姿でも手に取るようにわかった。
「で、ばあちゃんはどうだった?」
「あれはダメだね、起こそうとしたけど無理だった。多分夕方まで寝てる」
レイの祖母、つまりリュウの妻であるドクターアイカワ。イチカは明け方まで仕事をしていたようで寝ているらしい。
「キャシーも無理して起きてこなくてよかったんだ、なんかまだ眠そうだし」
そうレイはキャシーを案じるような気配を見せた。
「いや、昼夜逆転するし……すみません、お邪魔してるのに九時過ぎまでダラダラと」
キャシーは律儀にリュウに頭を下げた。
「ここは軍隊じゃないんだよキャシー。ゆっくり休めたみたいでよかった。ジェフ君ももうちょっとのんびりして欲しいかったんだけど……こればっかりは仕方ないな」
リュウは苦笑してみせた。そうですね、とミラも曖昧な笑みを浮かべた。
部屋の片付けをする、とレイとエリカは仮想現実空間にログインしてしまった。昨夜盛大にどんちゃん騒ぎをしたらしい。
あとついでに改装すると言っていた。あまり数人で集まるのに向かない部屋の構成らしい。
キャシーは遅めの軽い朝食を食べているところだ。リュウお手製のフルーツサラダである。
最初のコメントを投稿しよう!