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果たして西令草の無実を証明できるか
「しかしそうなると……」
松山警部が首をひねります。
「アリバイが証明出来ないとなると、本部までご同行頂くことになりますが……」
日下くんが前に進み出ます。
「待ってください」
日下くんが彩良に尋ねます。
「女性専用の浴場に侵入した犯人は、『北令草』と名乗ったんですね」
「そうだよ、健ちゃん」
「これは犯人が西さんの名前をそう思い込んでいたからではないでしょうか? 西さんが活動している小説投稿サイトをチェックしてください。『北令草』と呼んでいる人間がいないかどうか……。
例えば、
『北令草さんの作品は面白くないので読んでません』
と小説投稿サイトでつぶやきながら、なぜか新作が出る度、
『北令草さんの新作って、本当につまらない。も〜、許せないわ。いい加減にして』
と矛盾したことをサイトでつぶやいている投稿者がいないかどうか?」
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