0人が本棚に入れています
本棚に追加
僕はこのドラゴンを呼ぶ笛を何故、父に託されたか解らない。
父が役人に゙殺される寸前にこの笛を託されたのだ。
「坊や、良く聞け!!この笛を吹けば、何処でも巨大で強力なドラゴンが飛んでくるぞ。
しかし、決してやたらとこの笛を吹くな!!
さもないと・・・私みたいに・・・なるぞ!!」
と言い残して、瀕死の父が血塗れの手から溢れてきたこの笛を。
しかし、何でこの僕に?
ただ言えるのは、ドラゴンを呼ぶ力を僕は持っているということだ。
僕は、何時でもこのドラゴンを呼ぶ笛をポケットの中に忍ばせている。
何時、このドラゴンを呼ぶ笛が使う事になるか解らないからだ。
いや、今でも僕はこのドラゴンの笛を吹いて飛んでくるという巨大なドラゴンの姿を見たい!!
父の警告を無視してでもこの笛を吹いて、巨大なドラゴンに逢いたい!!
嗚呼・・・巨大なドラゴン!!
直ぐそこに、ドラゴンを呼べる力をポケットの中にあるのに!!
吹きたい!!嗚呼、吹きたい!!
吹いてみたい!!
ドキドキする・・・
吹きたいな。いや!!チョット待て!!
ここでドラゴンを呼んだら、この街はどうなるんだ?!
いきなり周りはパニックになって、僕はそのパニックの元凶として役人に囚われるじゃないか?!
僕は徐ろにドラゴンを呼ぶ笛をポケットの奥に潜り込ませた。
最初のコメントを投稿しよう!