2#ポケットの中のドラゴンの笛

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 父を失った僕はその後成長して、ひとり旅に出掛けた。  さて、この託されたドラゴンを呼ぶ笛。  何だか僕は強大な力を持った気がして、ワクワクしている。  吹いてみたい!!  このドラゴンを呼ぶ笛を。  しかし、僕は父の教えに背く事は出来ない。  今この笛を吹いたらどうなるか?  あの時の役人に目の前でしばかれて、血塗れになって死んでいった父の姿を考えるだけで、ゾッとした。  それくらいこのドラゴンを呼ぶ笛はヤバい代物なのか?  何も父教えられずに、父は逝った・・・  僕は、ポケットの奥にドラゴンを呼ぶ笛を忍ばせて、今日も何食わぬ顔をして旅を続けている。  しかし、この笛を衝動的に吹いてみようとした。  ポケットからドラゴンを呼ぶ笛を徐にとリだそうとした。  でも、ここでいきなり笛を吹いたらどうなるか?僕はポケットの中の手を止めた。  旅路でこんな事をくり返し、遂に僕はこのドラゴンの笛をポケットの中の奥へ押し込んだ。  僕は、なおも独り旅を続けた。      「がおーーーーーっ!!」  何??!!  山奥で目が覚めて起き上がると、突然目の前に魔物がいきなり襲ってきた。  迂闊だった。  まさかこんな丸腰で、恐ろしい魔物に遭遇するなんて?!  どうしよう!!??この一帯に何も無いし!??  僕は別に勇者の剣も、魔道士みたいに魔法も使えない!!  そうだ!!僕にはドラゴンを呼ぶ笛がある!!  徐に僕はポケットの奥のドラゴンの笛を取り出そうとした。  って・・・あれ?  
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