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父を失った僕はその後成長して、ひとり旅に出掛けた。
さて、この託されたドラゴンを呼ぶ笛。
何だか僕は強大な力を持った気がして、ワクワクしている。
吹いてみたい!!
このドラゴンを呼ぶ笛を。
しかし、僕は父の教えに背く事は出来ない。
今この笛を吹いたらどうなるか?
あの時の役人に目の前でしばかれて、血塗れになって死んでいった父の姿を考えるだけで、ゾッとした。
それくらいこのドラゴンを呼ぶ笛はヤバい代物なのか?
何も父教えられずに、父は逝った・・・
僕は、ポケットの奥にドラゴンを呼ぶ笛を忍ばせて、今日も何食わぬ顔をして旅を続けている。
しかし、この笛を衝動的に吹いてみようとした。
ポケットからドラゴンを呼ぶ笛を徐にとリだそうとした。
でも、ここでいきなり笛を吹いたらどうなるか?僕はポケットの中の手を止めた。
旅路でこんな事をくり返し、遂に僕はこのドラゴンの笛をポケットの中の奥へ押し込んだ。
僕は、なおも独り旅を続けた。
「がおーーーーーっ!!」
何??!!
山奥で目が覚めて起き上がると、突然目の前に魔物がいきなり襲ってきた。
迂闊だった。
まさかこんな丸腰で、恐ろしい魔物に遭遇するなんて?!
どうしよう!!??この一帯に何も無いし!??
僕は別に勇者の剣も、魔道士みたいに魔法も使えない!!
そうだ!!僕にはドラゴンを呼ぶ笛がある!!
徐に僕はポケットの奥のドラゴンの笛を取り出そうとした。
って・・・あれ?
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