4#ドラゴンの笛の秘密

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 ぱあああああっ・・・!!    ドラゴンの笛を吹いたとたん、いきなり僕の地面に魔法陣が現れた。  な、なんだこりゃ?!  辺りが眩い光の中に包まれて、僕の身体はどんどんどんどん大きくなった。  爪が生えて鋭くなった!!  お腹が大きく孕んだ!!  脚が逞しく太くなった!!  鼻が大きくなった!!  口に牙が生えた!!  目が鋭くなった!!  背中に翼が生えた!!    まさか・・・  僕自身が、ドラゴンになっただと・・・?!  えええええええええええええ!!!!!  この父に託されたドラゴンの笛の正体が解った。  この笛を吹くと、何処からともなくドラゴンがやって来るのではなく、吹いた者自身がドラゴンになるという代物なのだ・・・  僕は理由も解らず、目の前の大暴れする魔物と戦った。  なかなか手強い魔物だ。  魔物に苦戦を強いられながら、ドラゴン姿の僕はハッと気がついた。  父がよく僕に言い聞かせられてこの言葉を。  「なあ、トム。お前に何かあったら直ぐに安易に他人に頼ってはいけないよ。  自分で何とかしなきゃならない時もある。それが人生だ。」  そうなのだ。  この笛はこういう意味だったのだ。  この笛でドラゴンが来ずに自らがドラゴンになるという事は、父の教えそのものだったのだ。  解ったよ、父さん。ドラゴンになった僕がこの魔物を倒します!!  魔物は倒れた。   ドラゴンの力はあなどれない。  じゃあ人間に戻ろう・・・って、あれ?どうやって人間に戻るんだ?  またこの笛を吹くのか?  ♪♪♪♪♪♪♪♪♪  すると、ドラゴンの体の空気がしゅーーーっと抜けるように元の人間に戻れた。  その時、父がこの笛を託されたこの言葉が脳裏に過ぎった。  「決してやたらとこの笛を吹くな!!  さもないと・・・私みたいに・・・なるぞ!!」  そうだ、何で役人に父は殺されたのか?も。  父はこうも教えられた。  「なあ、トム。お前の行動は全て自己責任だ。」と。  父はこの笛を吹いて、何度もドラゴンになったから役人に目を付けれたんだ!!  だからか。「やたらと吹くな!」と。  解ったよ。ドラゴンになるのは万が一だ。笛をポケットの奥に・・・ってドラゴンになって服が破けてるし!!  〜ドラゴン呼ぶ笛はポケットの中に〜  〜fin〜  
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