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対決
久留須は部屋に入ってくるなり、ナイフで私を突いてきた。
バックステップでかわす。
久留須の追撃。
左側に動いてかわす。
同時に右の肘を久留須の顔面に打ち込む。
久留須は慌てて下がり、左手で顔面を抑える。
「痛かった。ごめんね。カウンターだったよね」
私は笑みを浮かべる。
久留須は左手で顔の鮮血を拭い、ナイフを翳し、右側へと動いていく。
右手でナイフを揺さぶる感じに動かして牽制をする。
動じずに左側へと動いていく。
久留須はナイフをちらつかせるように動かす。
踏み込んでくる久留須。
私の身体を貫くかの勢いで突いてくる。
右にサイドステップ。
瞬時に左フックを顔面に叩き込む。
更に右ストレート!
両手の拳に感じる確かな手応え。
久留須は左手で顔面を抑え、ヨロヨロと下がり出す。
顔面からボタボタと血が床に落ちていく。
左膝を床につける久留須。
それでも、久留須は私にナイフを翳し続ける。
諦めがつかないみたいね。
仕方ないか。
私は警棒を懐から取り出し、下に振って長くする。
重苦しくも鋭さを感じさせる金属音が響く。
警棒の先端をちらつかせる。
嫌な感じの笑みを浮かべる。
久留須は左手にべっとりとついた血を弾き飛ばす。
飛び散る鮮血を切り裂くかのようにナイフで突いてきた。
警棒を久留須の右手に振り下ろしナイフを弾き飛ばす。
斜め下から警棒を振り上げ、久留須のボディーを切り裂くかの如く打ち込む。
呻き声を上げて、崩れ落ちる久留須。
首筋に警棒を叩き込む。
久留須は意識を失い倒れ込んだ。
警棒を短くして、懐にしまい込む。
私は久留須の両腕を後ろに回して、両手首に手錠を掛けた。
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