よくもまあこういうヘイトな言い回しを……

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よくもまあこういうヘイトな言い回しを……

 皆様ごきげんよう!!    出版界の狂犬、国書刊行会の『セリーヌの作品』シリーズ、第12巻『苦境 その他』を読み終えました。  最初に収録されている、『苦境』は基本的に反ユダヤ文書、反共産主義文書……政治的パンフレットのために書いた文章の集積です。    他には、実際にある時期までは医者だったルイ・フェルディナン・セリーヌが書いた、医療に関する文書などを収録。    「あいつらは、人の悪口をいい散らす乞食の集団だ! 屁っぴり腰のカタリだ! 極悪人! タカリ! よたもの、飲んだくれ! 胸糞の悪いゴロツキ! 抜け作! 糞! 飲み屋で管まく下種! 穀潰し! 盗賊の群れ! あぶくだらけの老いぼれだ! もうなんの役にも立ちゃしない! 何の役にも! なんに対しても、もう一切投票さえしない! ああ! 社会の屑! あの悪臭ふんぷんたる奴ら! まさにあいつらがフランスを、まったく駄目にしてるんだ!」(「苦境」147ページから)    ここらはまだ可愛いほうで、実際にはもっとよくもまあこうヘイトを炸裂させた言い回しを考えるものだ……なレトリックが炸裂しております。    ただし、この『セリーヌの作品』、最初は仏文学者の生田耕作先生が監修ということだったのですが、あまりにも訳文が酷く、とうとう生田耕作先生は途中から監修をやめたぐらいなんです。  生田先生の言う通りだと、国書刊行会側も商業ベースに乗らない、ということだったのですが。    ただ、たしかに訳文には言葉の誤用が、生田先生なら絶対にやらない、許さないような箇所がいくつかあります。    とはいっても、セリーヌの文章には独特のノリがあるのはたしかで、「……」を使いまくってセンテンスを書いていくとかは、わたしもけっこう影響を受けてます。    呪われた思想家といえば、ジョルジュ・バタイユですが、呪われた作家とくればセリーヌです。なにせ反ユダヤ文書集成である『虫けらどもをひねりつぶせ』はこの国書刊行会さんの邦訳でしか世界規模で入手できないそうで……ちなみにもう国書側にも在庫は無いようです。          ━☆━━━━━━━━━━━━━  ペコメありがとうございます!!  ━━━━━━━━━━━━━☆━    倉橋さま>いましばらく発表までお待ちくださいまし。倉橋さんの新作、二十九歳の女性が主人公、どんな小説になるのか楽しみ。  コンテスト、妄コンですか? わたしはエブに来てすぐ妄コンには出さなくなっちゃいました。      未季ちゃん>ホント、もうしばらく待ってー!  出版界の狂犬、国書刊行会なんですが、Xでのプロフィールにも国書さんは、「東都西北、様々な意味において辺疆に位置する特殊版元です」と書かれておられるのでなにかこう……自覚はあるようですねw  そうかもねえ>宇月原晴明先生。もっと衒学趣味を炸裂させたほうがよかったとやっぱり思います>『安徳天皇漂海記』。モノを書くには思い切り、そして恥ずかしがらない、どちらも必要ですね!  そして西行の引用b      珠🐰ちゃん>教育📺で『人形劇平家物語』! ああそれは観たい……!! 期待してくれてありがとう! その期待に応えられる作品に仕上がっているといいのだけれど……📕      澁谷さま>志茂田景樹先生の『大三国志』(でしたっけ?)は駄目でも北方謙三先生のは面白い……!? わたしは中国といえば、『聊斎志異』とか『閲微草堂筆記』みたいな怪異譚が好きです。  今はその校正待ちです~!      真哉ちゃん>ありがとう~b Nちゃんは今日明日と忙しいはずなので、もうちょっとNちゃん校正には時間がかかるかも。ただ一度通読してくれて、けっこう好感触でしたよ!!  いやー、真哉ちゃんの返ペコはやっぱり記事投稿でされたほうが読みやすいです……もう大丈夫なんですよね?
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