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「おーい」
彼が私を呼ぶ。
「こっち来いよ、陽菜!」
私はもう、彼の名も顔も思い出せない。
ただ、朧げな記憶だけがある。
彼はいつも、私に笑いかけてくれた。
でも、私はもうその顔を見ることはできない。
だって……
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