彼との初めての出会いは突然だった

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彼との初めての出会いは突然だった

私、岡田美香は日記を書いていた。小さな頃から書きつづけていた。私は家族での扱いは嫌われ者だ。父親が再婚した。そして義理母と義妹ができた。本当の母親は、車にはねられて死んだ。私は、毎日虐められた。学校でも女の子達から虐められた。そんな私は、小説を書いていた。スマホアプリ、エブリイというアプリだ。短い文章だが毎日出していた。私は思う。彼氏がいたらどんなにいいのだろうと考える。私は、不細工らしい。よく言われた。けど、男子達からよく付き合ってくださいと言われた。私は断る。私には恋愛なんて必要ないと考えていたからだ。だから恋愛なんて邪魔だと思った。 ある日、TVをつけた。それは、隣町で殺人があったらしい。ジュースを飲みながら見る。私の知っている場所だった。学校からも、不審者見たら逃げろとか通報しろと言われた。集団下校もした。だが、それも、駄目だ。今度は私の街で殺人が起きた。しかも、男女合わせて高校生6人が殺された。ネットによると、みな、首をはねられていたり、また、強い力で身体の骨が砕かれていたと言う。警察も見回りしていたが、無駄だった。 ある日、下校中、カラスがヘビを襲っていた。弱肉強食。カラスが勝つだろうと見ているとヘビが巻きつき、カラスを圧死した。ヘビは勝った。怪我していた。私はそのヘビを保護した。これが、私の運命を変えた。鞄にヘビを入れた。怖くなかった。私は、家族にバレないように、飼育ケージを物置小屋からだし、ヘビを入れた。私の治療のおかげか、ヘビは元気になった。緑の綺麗なヘビだ。目はダイヤモンドみたいに綺麗だった。可愛がっていた。初めての友達みたいに感じたのだ。義理母と義妹は怖がっていた。そんなある日、父親が、夜にそのヘビを殺そうと包丁を持ってきた。私はケージを庇い、早く逃げて!!と言いヘビを逃がした。父親はお酒飲みながら、私をぶつ。それは、酷くぶってきた。私は身体中アザだらけになった。朝になった。私の友達は無事に逃げたかな?と思い、2階の私の窓を開けると、ヘビはいた。このコは、私が窓を開けるまでいたのだ。私は、ヘビにおいでと言うと、私に近づき、右手に巻ついてきた。そして、舌をだし、アザをペロペロ舐めてきた。このコなりに慰めていると感じた。私は嬉しくなって、涙を流した。大好きだよーと言ってキスをしてあげた。すると、声が聞こえる。優しい男性の声だ。わたくしを助けてくださり、ありがとうございますと声が聞こえる。ついに幻聴まで聞こえ始めた!?とパニックになると、いつからいたのか、私のベッドに男性がいた。黒い中折れ帽で黒いロングコートの両目がレッドアイの男性だ。私は悲鳴をあげた。彼は言う。落ち着いてください。私は口を塞ぐ。また、父親に殴られるのを思い出し、大声を止めた。私の右手に巻きついていた、ヘビが彼に近寄る。そして、彼の右手に吸収された。そして、言う。正座しながら、わたくしを助けてくださりありがとうございますと帽子を取り、銀髪の髪の毛が頭を下げた。私は今の状態が分からない。幻聴と幻視が現れているのだと。男性が自己紹介してきた。わたくしの名前はレックスと言います。岡田美香さんですね?と聞いてきた。私は逃げようとドアノブを握る。だが開かない。無駄ですよ?今この場所は結界を張っています。時間も止まっています。時計見てくださいと言う。時計を見た。カチカチと針が行ったり来たりしている。無理やり時間を止めているみたいだ。レックスは、私を抱きしめてきた。フンワリと良い香りがした。そして、お礼がしたいですと囁く。ある程度の願い事叶えられます。なんでもいいですよ?と抱きしめるのを止めて言う。私は、なんでもいいの?とおずおずと聞いた。わたくしは、神様みたいな存在ですから、なんでもどうぞ。と言う。私は彼の姿にドキドキしていた。喉が乾く。彼はポッケから、林檎ジュースを出してきた。どうぞ、飲んでくださいと言う。私は頂いた。昔、母親が買ってきた味そのものだった。そして、私は願う。私の彼氏になってください!!と言う。彼は、驚いた。変更出来ない願いですよ?わたくしがずっと岡田美香さんから離れることはできませんが、本当にいいのですか?と聞いてくる。私は、それでお願いしますと答えた。レックスは、分かりましたと言い、手帳を取り出して何か書く。そして、ページを破り、私に手渡した。わたくし、ヴァン・レックスは、岡田美香の彼氏になりましたと書いてあった。そして、あなた、岡田美香さんを幸せにします。と追加して書いてくれた。レックスが言う。とりあえず、アザを消しましょうと言い、右手を握る。身体が熱い。なんだろうと思うと、アザが消えた。そして、レックスが、これで大丈夫と言い無表情で言う。確かに、痛みがない、肩こりもない。彼は神様みたいな感じだと分かった。今日は日曜日だ。学校休みだし、何を願うか考える。すると、レックスが提案してくれた。岡田美香さん、わたくしと同棲しませんか?と言う。私はえっ?と間の抜けた返事をした。わたくしと生活、つまり、2人で暮らしましょうと言う。この家は、悪臭がします。あなたがご家族から虐められる姿は見たくないです。と彼は言う。私と同棲してくれるの?と答えた。わたくしも自宅がありますし、お金もたくさんありますから、一緒に暮らしましょうと言う。私は分かった!!と言う。彼は願いを聞きましたと言い、両手をパン!!と叩くと、不思議な感覚がなくなった。時計を見る。元に戻り、時計の役割を果たしていた。1階から怒鳴り声がする。早く下に降りて来なさい。このクズ!!と義理母が言う。私は降りた。また、カップラーメンだった。ほとんどの朝はカップラーメンだった。他の3人はマトモな食事だった。おはようございます。お父様、お母様、そして妹様とレックスは挨拶した。3人とも驚いていた。レックスはカップラーメンを見て、ワザとらしいため息をした。そして、言う。岡田美香さんの彼氏のヴァン・レックスと言います。この家から美香さんを連れて行きます。わたくし達は同棲します。と言う。無表情の彼氏だが、怒っているみたいだ。お前、昨日、男連れ込んでたんだな!!!という激怒した父親が私を殴ろうと左手にグーしてきた。私は目を閉じた。すると、ぎゃ!!と言う父親の声が聞こえた。目を開けると、レックスが父親の腕を握る。すごい力で手を握っているらしい。父親が膝をつき、止めてくれと言う。義妹と義理母もレックスを倒そうとするが、熱いカップラーメンをレックスは掴み、2人にぶっかける。2人も悲鳴をあげた。腕が折れる!!本当にやめろー!!と叫ぶ。訴えるぞ!?と叫ぶが、レックスは手をさらに力を込める。静かな声で、岡田美香さんに毎日毎日暴力を振るう人間の話しなんて誰が聞くと思いますか?と言い、無表情で握る。助けてくれ!!美香に謝るから許してくれ!!と言い始めた。レックスは、私を見てどうしますか?あと3分で、骨が折れます。しかも複雑骨折ですねと。カップラーメン浴びた義理母は、バットでレックスを殴ろうと振りかざす。が、レックスは身体を捻り、父親を盾にした。顔面に当たる。また、痛え!!と叫ぶ。私はもう止めていいよと彼に言う。手を離した。父親は腕を抑えて義理母のバットの痛みに耐えながら、警察に電話してやると言う。レックスが捕まる?そんなの嫌だと考えていると、レックスがスマホを取り出し、3人に動画を見せる。私を虐待してる映像が流れた。この映像はごく1部です。残りはまだありますからね。これは正当防衛です。と無表情で言い、岡田美香さんはもらっていきます。と3人に言う。そして、今後、彼女に近づくなと静かに脅す。3人は了解したと言う。レックスは、これから、お前たちは、地獄をみるだろうと宣言した。私はこの騒動で朝食食べそこねた。部屋の荷物を整理していた。レックスは、下がってくださいと言うと私の荷物が黒い沼にズブズブと沈んでいった。魔法!?魔法だよね!!初めて見た!!と私は興奮した。そして、火傷と顔面と腕に怪我した家族に私達、2人は出ていった。これは、良い意味で良かった。彼は、このまま、学校に通ってください。学費はわたくしが支払いますからねと無表情で言う。そして朝食を2人でレストランでとることにした。マトモな食事なんていつくらいだろう。レックスはハンバーグを選ぶ。私もそれにした。料理が出てきた。いただきます!と言い食べた。新潟県に住んでるが、こんなにもご飯、白米が美味しいなんて思わなかった。私は嬉しくなって涙が出てきた。レックスがハンカチを貸してくれた。泣くより、笑顔が、1番ですよと、彼は言う。40分してレストランを出る。そして、バスに乗る。20分して、目的地に着いた。一軒家だ。新築みたいだ。すると、玄関ドアが勝手に空いた。魔法?と聞いた。足元見て下さいとレックスが言う。足元にヘビが2匹いた。レックスの使い魔みたいなものらしい。部屋どこにしますか?と聞いてくる。2階の日が入る部屋が良いと伝えるとここはどうでしょうか?と言う。私はここが良いと伝えると、私の荷物が床からゴボゴボと出てきた。レックスは言う。ようこそ。と言ってくれた。また私はドキドキした。もしかして、これが恋?と考えていると、レックスが現実に帰ってきて下さいと私の両肩を掴み前後に揺らす。私は、ハッと我にかえった。買い出しに付き合ってくださいとレックスは言う。私もついて行った。大量に買った。大型冷蔵庫もパンパンだ。しばらく、買い出し行かなくていいですね。と言う。テレビがついた。また殺人事件だ。今回で3回目だ。ここは安全ですよ?わたくし達の家を訪ねる方は、あまりいません。岡田美香さん。明日のバスに乗るとき、高校前で降りて下さい。とレックスは言う。私は何で?と聞いた。明日になれば分かりますよ?と無表情で言う。昼食を食べた。スーパーで買ったお寿司だ。6人分あったがほとんど、私が平らげた。私は頼んでみた。レックス、私の名前フルネームじゃなくて美香って呼んでくださいと頼む。レックスは従う。美香さんと呼んでくれた。また胸がドキドキした。レックスは何歳なの?と聞くと、今年で34歳でしたかね。と答える。凄い若く見えると言うと、彼は照れているらしい。無表情だが顔が赤い。くだらない話しをしているうちに、夕食になった。彼は唐揚げを作ってくれた。米は、新潟県のブランド、しんのすけだ。粒が大きく、そして、ほのかに甘い。ご飯3杯おかわりした。お風呂はデカい。堂々と足を伸ばせた。そして、お互い、自分達の部屋で寝た。明日楽しいことが起こると彼は言っていたが、気にしても仕方ないので、ぐっすり寝られた。
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