第十話 自動販売機にはロマンがある

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 午後六時過ぎ。誓太とは暗くなる前に別れた。 「では、また明日会いましょう」  東帝大生の食霊と出会えたことに、わたるの心はわくわくとする。  その夜、わたるはリビングで勉強した。 「あれ、わたるが缶飲料を飲みながら勉強するなんて、めずらしい」  泰然がわたるの様子を見て言う。 「うん、鮎合さんの好きなムーブメントエナジーを近所のコンビニエンスストアで買ってみたの。ムーブメントエナジー、初めて飲んだけれど、甘くておいしいね。これを飲んで勉強したら、元気がでる気がする。鮎合さんがこれを好きなのも、よくわかるな」 「カフェインをとりすぎないようにな」
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