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「そうだよ。一日だけじゃ、青春は謳歌できないって」
泰然もわたるの後に続く。
「ありがとう」
わたると泰然はそこで佐英梨と解散する。わたるはスマートフォンを使って、高級チョコバナナを売っている店を調べた。
「高級チョコバナナを専門に売っているお店は今でもあるみたい。でも、ここからずいぶん遠いなあ。お父さんにたのんで車で連れていってもらおうかな」
「なにも店で物を買って食べるだけが青春じゃないと思うぜ。今日だけで色々と食べたじゃん」
「だけど、佐英梨ちゃんが本当に買い食いしたかったのは高級チョコバナナだよ」
「俺が言いたいのは――」
そこで、泰然がわたるに耳打ちする。
「ああ、その手があったか」
「店で食べるより楽しい思い出を作ろう」
「ああ、その手があったか」
「店で食べるより楽しい思い出を作ろう」
わたるの頭の中で佐英梨の笑顔が思い浮かぶ。友だちのために計画を立てることの楽しさを知った瞬間でもあった。
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