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『どうなりましたか?』と渚さんの言葉が聞こえた時には、誰かと電話で話していた渚さん。
多分、柴田先生だと思う。
『分かりました。暫くは大学には行きません』
そう言った後、返事をするだけの渚さんは、通話を終了させた。
「柴田先生に見張りがついた」
「えっ?」
「君の母親が捜索願を出したらしい」
「それだけで警察は動かないのでは?
それに私の写真はないはず」
「だから、柴田先生を見張っていれば君が現れると思っているのだろう」
「もしかして、トー横の件?」
「その件は柴田先生と僕の協力なしでは、解決しないだろう」
「これからどうなるの?」
「君だけは必ず僕が守る。だから余計な事をするな」
その会話の後『うん』と返事をしながら思った。
今になって何故、ママが私を探す気になったのだろうかと。
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