アーキビストとは何ぞや

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アーキビストとは何ぞや

 いよいよ暑くなってきましたね。如何お過ごしでしょうか、スナックまい開店します。  去る6/9は「国際アーカイブズデー」だったそうで、だからといって職場で何かしたわけではないのですが、先週大阪大学のアーキビストが我が三流私大に授業のためにいらして、アーカイブの基本的な話を学生にしていたので、今回は私の本業の話をしましょうか(ちょっと話の流れが不明瞭)!  私は学校法人のアーキビストです。正式な日本語訳を持たない仕事ですが、文書管理が進んでいる国々では、「キュレーター=学芸員」、「ライブラリアン=司書」と同じ専門職カテに括られます。日本では現在、国立公文書館による「認証アーキビスト」という資格制度がありますが、司書や学芸員のような国家資格ではありません。でも、原則大学院修士以上の学位が、認証アーキビストには必要です。私は大学院中退なので、ちょっと論文を書かなければこの資格を取れません(涙)。  GmailやSNSにアーカイブ機能があるので、この言葉自体をご存知のかたは多いと思います。アーカイブとは、大切な文書を然るべき手段で、安易に破棄されないように保管することです(保管する組織を指すこともあります)。それを仕事にしているのが、アーキビストです。文書を管理する際は、何が将来にわたって残すべき大切なものなのかを、選別する権限を持ちます。  不都合な文書をすぐに無きものにする日本では、ちょっとやりにくい仕事かもしれません。最近になってようやく、政治家や公務員による公文書に関するやらかしがあると、「それは捨てたり書き換えたりしたらあかんやつやろ……」という声が上がるようになりましたが、公文書の破棄や改竄が厳罰に処される国もある中、まだまだ日本は意識低めです。私などは、公文書を破損する者は、国家や人類の未来を脅かす重大犯罪者だと思っていますが。
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