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しかし、あまり話したことが無い人と話せるようになるといった、楽しいことも確かにあるのです。今まで知らんかったけどおまえ結構おもろいなあぁぁ! という瞬間って、得難いです(しかもそれを、酒の席限定で出す人とかいるので)。
ちょっとここまで書いてきて、既に昭和の価値観全開になってきた気がしていますが、若い人が「会社の飲み会なんかに金と時間は使えねぇよ」と言うのも、めちゃくちゃわかります。立場が翻って申し訳ないですが、私は学生時代の部活や最初の就職先で、どちらかというとしらけた立ち位置にいました。なのでこのメンバーはあかん、と察した飲み会は、お偉い○○さんが来るからなどと言われても、私にとって○○さんの存在が大事でなければ、瞬間で断りました(今も断ります)。
会社で飲み会を企画する人は、何が嫌で来ない人がいるのかリサーチし、まず行きたくないと思う人も、飲み会で仲良くなれる人もいるかもと思うなら、ここを押さえてくれるなら行きたいと、言えるようになればいいですね。もちろん、それでも参加しないという人には強制しないようにするべきでしょう。ただ、一緒に飲み食いしたことがある人と、一切そういう機会を持たなかった人のどちらに仕事を任せたいかとなった時、完全にニュートラルに人選できる人は少ないと思うので、たまには参加するほうがいいかも……出世できずに今も足掻いているけれど、そういう集まりに参加していたらできたんじゃないかなという人を、複数知っています。
私の作品の中に、大企業の営業課長がいますが、彼はどちらかというと昭和的価値観で動いています。彼のパートナーは10歳年下で、比較的新しい価値観で動きます。それで、たまに小競り合いし、折り合いをつけています。そんなところで、私は人づきあいの理想を彼らに託しているかもしれません。
将来老害と言われないために、これまでの価値観を完全に捨て去るのではなく、ゆっくりアップデートしていくのが、大人のたしなみではないかと思う今日この頃です。完全に捨て去らない、というのは割と大事で、100%上書きなんて人間の脳にはできないのに、ぱっと乗り換えようとする人がいます。ぶっちゃけ軽薄で、若い人に迎合するだけの、別の意味でキモい人が多いかも。
老害老害とむやみに口にするのも、近い将来自分に跳ね返ってくるかもしれないので、最近ちょっと気をつけています。まあ、老害と言われてしまう人には、自分の言動を振り返らない輩が多過ぎるのですが……。
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