奇跡の子

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「えー……そんなぁ。ミーに出来るかなぁ?」 『……私は昔、人魚と言うだけで人間にアッサリ捕まってしまいました。それは、突然の事だったのです』 ティアナは語り出す。 人間にされてきた事の真実を…… それは、ティアナがまだ産まれたばかりの時。赤ん坊に人魚の尾ひれが着いているという事で、お城はパニックに陥った。 お城の人間はこれまで人魚の姿を見た事がなく、そもそも人魚の存在すら珍しかったので「何か先天性の病気か!?」と思われた。 しかししかし、成長していくに連れて尾ひれも段々大きくなり、それはやがて見るモノをも魅了するほどの美しさを放つようになった。 『ティアナ、お前は奇跡の子だ。お前の力で、この世界の平和を守ってくれ』 彼女の父親、国王からはそう言われた。
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