贈り物

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なんとなく街を歩いていると きみがいた いつも僕がきみを見つける でも、僕は気が付かないふりをする するときみは決まって 僕を見つける あれ? こっちこっち! 弾ける笑顔が僕に打撃を与える きみはどこか 母親に似ている 天真爛漫で・・ きっと僕が何者でも 構わないんだろう これ! 私が作ったの! 美味しくできたから食べてみて!! 手の中に押し込まれた小さな袋には 可愛らしい赤いリボンと そのリボンの中央に装飾された 綺麗なビーズが2つ そうか・・ バレンタインだ はい! 渡したよ!! 食べてね! そう言ってとびきりの笑顔で僕をみたきみは 僕の周りを吹き抜けた風のように気がつけばもういない 走り去ったきみの声が 遠くから聞こえる 「オレはないのか?」 「ないよ! 好きな人にしかあげない!」 たわいもない会話なのかもしれない それでも、僕の心臓はギュッとなる ・・・スキナヒト
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