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◇
「うおっ!?」
「空が……」
人々の怨念と戦いで血が滲んだような真っ赤な空が広がっている。恐らくこの戦闘区域の空間だけがこうなっているだろう。一刻も早く祓わなければさらに被害が拡大してしまう。呪力も持たない一般の人間がこの空間に入ろうものなら一瞬で邪鬼へと変化してしまう。
「いい龍鳳、絶対に空間に蝕まないで」
「は、はい!」
入学初日で中々ハードなことになった。
「白奈!!」
式の白狼天狗を呼び寄せ彼女は応じた。
「参る!」
少し走ったところに呪力銃で応戦している風紀委員たちが見えた。もう既に何人か犠牲を払ってしまった。
前方に邪鬼たちの群れを見つけた。
「燃えよ……紅蓮龍!!!!!!!!」
指を構え呪文をボソボソと。すると美幸の両手に炎が盛り上がり邪鬼の群れに放った。
牙をむき出しにした紅蓮の龍が邪鬼たちを食らいつくし燃やし尽くした。
燃やし尽くした場所から美幸が現れた。
「遅れてごめんなさい。援軍に参りました」
「助かった……奥にまだ風紀委員の仲間が!」
「分かりました」
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