第2話 彼女の名は

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───か、可愛い。 ───あの人彼氏いるのかな? ───1人かな?ちょっと相席に…… ───この辺の人じゃ見かけないえらいべっぴんさんや と私以外にも1人で来ている人物がいると恐る恐るメニュー表から視線を出してみる。 「っ!!………綺麗……」 可愛い、美人?良い表現がいくつも浮かぶほど凛とした輪郭に銀河のようなキラキラとした瞳、サラサラで手入れに妥協を許さない長い白髪と白い肌のいかにも日本の女性が1人優雅に同じステーキを頼んでいた。 フォークとナイフのテーブルマナーも完璧だった。 私も届いたステーキを白髪美人の女性のように優雅に真似をしてみた。 「難しい……あっ……」 肉が変な風に切れてしまった。もう一度女性に視線を向ける 「あっ……」 「フフッ」 目が合ってしまった。明るい笑顔で手を振ることすら優雅で何も勝てる気がしなかった。 見られていたことに気づいていたのか後々恥ずかしさが込み上げてきた。 改めて彼女を見ると容姿端麗で男子ならその組んでいる白いニーハイの脚とブーツに目が行きがちだろう。いいや、私も魅了されてしまった。これは男女関係ないだろうと後々脳裏に浮かんだ。
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