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「ありがとう」
美晴はそう言って微笑みながら席を立ち上がった。
「それじゃ、我はこれで」
「あ、どうもありがとうございます……」
ただ自己紹介と私が年齢を当てるので白髪美女との会話を終えてしまった。
不思議と美晴さんが居なくなってからはさっきまで起こしていたぼっちの虚無感が復活した。さっさと私は腹を膨らませ会計へと進んだ。
「五番テーブルですね、先程白い髪の毛をしたお客様が払ってくれましたよ?」
「えっ!?!?あっ、そうですか」
いつの間にか美晴さんにご飯を奢ってもらってたなんてきっとあの人はお金持ちの家系でつい最近まで海外にいたからこの辺のことよくわかっていないんだろうな。
彼女の正体が薄々と気づきまた会えないかと思うのだった。
◇
舞桜陰陽学校天守閣、そこには生徒では唯一会長が入ることができ、陰陽連の人間たちが会議をする場所でもあるのだ。生徒会長諸星夏蝶は会議に参加するべく天守閣へ。
「会長、諸星夏蝶入ります」
薄暗い部屋の中には目の前に容姿端麗の黒髪の女、左右には上位の陰陽師何席か空席があり右には土御門殿がいる。
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