第2話 彼女の名は

8/19
前へ
/34ページ
次へ
「時間はちょうど、1秒も遅れず早めずこんな狂いもなく正確に入るとはさすがですね会長殿」 「ありがとうございます、姫様」 夏蝶に賞賛の言葉を送る彼女の名はかぐや、かぐや姫。おとぎ話の通りかぐや姫は月に帰ったのだが、平安に蔓延る百鬼夜行が発生した時、月からかぐや姫が参戦、伝説の陰陽師、安倍晴明と共に討伐に参加した。 「さてと、これで全員揃ったことにより会議を始めましょう」 「姫様、今回の会議はどのような内容で話をするのですか?」 右奥の席に座る1人の陰陽師、名を鬼一法眼(きいちほうげん)鎌倉を生きた復活せし陰陽師。 「突然呼び出したってことはなにか大きな出来事でもできたってことか?」 左奥に座る少々童顔で高めの声をしておらぬ1人の人物。名を日本武尊(ヤマトタケル)。神話時代に東の遠征へ出向き英雄と呼ばれた。死没後、再び現代の世へ転生の儀で復活させることに成功した。 「武尊様、机に足を乗っけるとは行儀が悪いですよ」 生徒会長夏蝶が言う。何気に現代の人間が神話の英雄に口を出せるのは肝が座っていると護衛は焦った。 「おっと失礼」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加