第2話 彼女の名は

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「それと、最近私と8名の天将と共に京へと清明封印所へ出向いたところ………何も無かったのです」 「「「「なっ!?!?」」」」 言葉をつまらせながら説明したかぐやの言葉に全員が口を揃えて叫んだ。 清明封印所とはかつて陰陽師総力を上げて食い止めた百鬼夜行を最期に安倍晴明が自身事封印をした場所。結果的に世界を巻き込むことは無かったがそれでも祓い切れなかった。 「ということはだかぐや殿。清明公は消え……消滅してしまったということか?」 「そんな……清明殿が消えることによって今後邪教達の行動が激しくなるのでは」 「その前兆が邪霧の活発的発生だと言うのか……」 鬼一、滝夜叉姫、日本武尊の順に声を上げる。 「ええ、私もその影響で活発化しているのではないかと思いましてね。なので引き続き京の陰陽師には私が、各々の大名は邪霧の活発化に備え常に厳戒態勢を命じます」 「とんでもない事になってしまったぞ……剣の手入れをしなくては……」 「夏蝶さん。あなたも生徒の皆さんもくれぐれも最新の注意をはらって訓練に励んでください」
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