二人からの告白

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春先の少し冷たい風と澄んだ空気のなか、見上げた榛人の向こうに星が瞬いている。 ふわふわとした心地でいると、手指の先に自分以外の熱を感じていた。 ふいに引き寄せられて、榛人の腕につつまれたのを実感したと、ほぼ同時。 「お前が嫌じゃないなら、俺と」 付き合ってくれ、と、告げた声音があまりにもかすれて聞こえ、だからこその榛人の強い想いを感じ、深亜は心を動かされた。 嫌なはずが、なかった。
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