枯れて、舞って

復讐劇を

　３階の会議室では、月に一度行われる近状報告会が開催されていた。部署ごとの現状やプロジェクト、そのほかにも売上成績など会社にとって重要なことが話し合われるのがこの会議であった。
　今回の話題は先月、新プロジェクトを組んだ会社との進行状況について。
　プロジェクトチームのリーダーに抜擢された七瀬がモニターの前に立ち、パソコンを操作していた。

「では、そろそろ時間だ。七瀬さん、始めてくれ」

　本部長の一声でその場の人々が一斉に立ち上がる。１１時のチャイムと同時に皆がお辞儀をした。
　そして大きく息を吸い込み、七瀬は口を開いた。

「本日はお時間いただきありがとうございます。広告部からは先月、RANグループと組んだ新プロジェクトについてです」

　エンターキーを叩くと同時にモニターが光った。そこには青色の文字で〝色と私たち〟というフレーズが浮かび上がってくる。

「今回のテーマは〝色と私たち〟。アパレル会社のRANグループだからこそ、出来るプロジェクトだと感じています。では、現在の進行状況についての画像ですが…」