見覚えのある影

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*** 「おかえりなさい!」  オレンジ色の明かりが溢れている家の扉を開けると、リビングの方からいつもの声が聞こえた。 「ただいま」 「今日もお疲れ。ご飯、出来てるよもう。手洗って一緒に食べようね!」 「ああ」  オムライスを頬張りながら、他愛のない話をする。今日の会社の様子だとか、最近見つけたカフェが美味しそうだとか。  でも最近はつい、会社での愚痴をこぼしてしまう。それを茶化すことなく、真剣に耳を傾けている姿にまた俺は心のどこかで喜びを感じた。
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