温泉旅行(三)

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温泉旅行(三)

 「ねぇねぇ、お姉ちゃんも縛ったり出来るの?」「出来ないことはないけど…。一つだけなら御主人様に褒めて頂いたことあるよ。」  美羽は沙莉に縛って欲しいようだ。 「御主人様、美羽を縛っても宜しいでしょうか?」「ああ、好きに縛ってごらん。」  二つ折りにしたロープの折り返し部分の輪を美羽の頭から通す。身体の正中線に沿って、両乳房のやや手前と乳房の下、へそのあたりに結び目を作る。「足を開いて。」「はい。」クリトリスとアナルにあたる結び目を作り、前と同じような位置に背中側にも結び目を作る。肩甲骨の間を通り、下から首の縄に通す。脇から身体の両横を通して菱形を作っていく。最後は痛くない程度に強く締め込む。    縛られていく過程で美羽の瞳がとろけて、淫蕩な眼差しに変わっていく。  余った縄で後ろ手に縛ってしまった。 「ハァハァ…。」姿見で自分の縛られた姿を見せる。「すごい、きれい!」「良かったわ!」    美羽の縛られた姿を見ていたせいか、すっぽんの作用か、私のペニスは硬く勃起した。  沙莉が美羽の後ろに回り、御椀型の乳房を揉みしだく。「お姉ちゃん…ハァハァ。」私が沙莉にやるように、親指と中指で乳首を挟み、乳頭を人差し指で優しく擦る。「ハァハァ…や、やだ…。」指で弾いたり、乳首を転がしたり、弄んでいる。 「お姉ちゃん…は、恥ずかしいからやめて…。」  沙莉がバッグからローターを取り出した。スイッチを入れるブーンと音がする。美羽の乳首をローターで転がす。「いっ、いやっ…。」「嫌じゃないでしょ?」「アンっ…アアアん。やめて!」美羽が身体を左右に捻って抵抗する。沙莉が左手で美羽の股に通る縄を持った。抵抗すると二つの結び目がクリトリスとアナルを刺激する。クイックイッとリズミカルに縄を引っ張る。 「ハァハァ、お姉ちゃん、ほんとにやめて…。アンっアンっ…。」「美羽!素直になりなさい!もっとして欲しいんでしょ?」ローターをゆっくりと下へと滑らせていく。「だ、ダメ!いやぁ~!」クリトリスの結び目に当てた。  美羽の口に左手の指を突っ込んで舌を弄ぶ。「あっ、あぐ…んんん…。」  ローターの振動を最大にして、左手で乳首を転がしながら、クリトリスの結び目に当てる。「いっ、いやぁ~!ダメっダメっ!アアアん。」美羽の細い身体が前後にくねる。  ローターを離す。美羽がホッとするとまた当てる。「おっ、おかしくなっちゃうよぉ!」「素直になったら、最後までしてあげる。」「いっ、嫌!お姉ちゃん…ハァハァ…。お願い、やめて…。」当てたり放したりを絶妙なタイミングでやっている。 「美羽、イかせてくださいは?」「アンっアンっ…い、いや…。もう許して。」  二人で美羽を床の間の柱を背にして座らせる。腿と脛を縛り、縄を柱に回して開脚縛りにした。座っているからさっきよりも縄が股間に食い込む。  沙莉が美羽のへその下あたりにローターは挟みこみスイッチを入れて、弱い振動にした。「ハァハァ…。」「お願い出来るまで、そのまま我慢してなさい。」 「御主人様、こちらへ。」沙莉に任せてみることにした。美羽の目の前で寝そべり、沙莉が私の身体を跨ぐ。「ご奉仕しても宜しいでしょうか?」「うん。」足の指からしゃぶり始めた。片手でコントローラーを持ち美羽のローターの振動を強くしたり、弱くしたりしている。「アンっアンっ…。お、お姉ちゃん…。」脛から太腿へと上がり、腹から胸へと来た。「尻をこちらに。」女性上位のシックスナインの体制になった。もう、透明な愛液で濡れそぼっている。沙莉のラビアの中に舌を這わさせる。「あっ、アンっ…。嬉しい。」「おっ、お姉ちゃん…イかせて!」「ハァハァ…まだよ!我慢しなさい!」  沙莉と騎乗位で繫がった。下から沙莉の乳首を強く摘む。沙莉が美羽のローターの振動を最大にした。「御主人様、イっ、イっても宜しいでしょうか?」「おっ、お姉ちゃん!イっちゃうー!」暫く間を置いて、沙莉の腰骨を持って下から突き上げる。沙莉が口元を押さえて激しく痙攣する。美羽の身体も大きく波打った。  私も沙莉の中で果てた。沙莉がぐったりと私に被さり、美羽のローターを止めた。縛られた美羽を抱きしめる。「よく我慢したわね。可愛い娘!」沙莉が美羽の顔を持って軽くキスをした。  美羽の脚の縄と後ろ手の縄を解いた。「御主人様、あの縄を汚してしまって…。」「ああ、その縄は記念にあげるよ!」沙莉がSC3の投稿動画で自縛していたのを思い出していた。 「美羽は貸切風呂まで、そのままね。」「えーっ?」「ほんとは、まだそうしていたいでしょ?」「はい。お姉ちゃん、何でもわかるんだぁ。」「ううん、御主人様にして頂いたことをちょっとだけしてあげただけ。」  エレベーターは四階までしか無く、貸切露天風呂までは一階分の階段を上がらねばならない。若いカップルと同じエレベーターになった。四階で降りて同じように貸切露天風呂へと向かう。若い女性二人を連れている私を不思議そうな目で見ている。  脱衣所で浴衣を脱いだ美羽の縄を沙莉が解く。美羽がまだこのままでいたいと言ったが、濡れると解きにくくなるからと、沙莉が解いた。身体に跡が残りにくいソフトロープを使ったが、結び目があったところが薄っすらと赤くなっている。湯に浸かり沙莉が跡を消すようにマッサージする。美羽としては跡が消えてしまうのが名残惜しいようだ。  沙莉が向かいあって美羽を膝に乗せる。「明日、帰る時に絶対泣いちゃうから、見送らないで。」「ダメよ!ちゃんとお別れしないと、泣いてもいいからね。」  夕食後、三人で砂湯へと向かうことにした。「沙莉はこれを着て入りなさい。」「残念ながら、美羽の分は用意して無いから。」「ん?何ですか?小さいのかな?」沙莉が不思議そうな顔をして紙袋から出したのは、着エロとかの撮影で使われる白い極小のビキニだ。上は乳輪が隠れる程度、下は幅3cm縦8cm程度の三角しか無い。もちろんアナルと陰毛は露出する。 「こ、これを着るんですか?」「何だ、嫌か?」「だ、大丈夫です!ありがとうございます御主人様!」沙莉の顔が真っ赤に染まるのを見ていた美羽も赤く染まった。  どう見ても変態だ。裸よりずっと恥ずかしいかもしれない。  敢えて砂湯の脱衣所で着替えさせる。美羽がフォローしているとはいえ、流石に恥ずかしいようで、タオルで前を押さえて出てきて。 「こら、前を隠すな!お前の変態ぶりをたくさん見て貰え!」  子宝の湯に浸かり、沙莉を後ろから愛撫する。「ほら、脚を開け!」「は、はい。」水着の上から沙莉の乳首とクリトリスを弄ぶ。沙莉の向かいの美羽が見つめている。 「美羽、オナニーしなさい!」「えっ?」「御主人様が言ってるのよ!ハァハァ、ちゃんとしなさい!」沙莉が美羽の顔を引き寄せて軽くキスをした。沙莉が美羽の両乳首を指で転がす。  何人かが遠くから見ているようだが、湯の中で何をしているかまではわからない。  部屋に戻ると興奮冷めやらぬ二人。布団の上に仰向けに寝かせた美羽に沙莉が被さる。沙莉が左手で美羽の乳首を転がしながら、右手を股間へと伸ばし、ローターでクリトリスを責めている。「お、お姉ちゃん、気持ちいい!」  後ろから沙莉の尻を抱え、ヴァギナを貫く。沙莉の中が普段より熱い。 「アンっアンっ…御主人様、イっても宜しいでしょうか?」「まだだ、この変態!」パンっパンっ!沙莉の白い尻を掌で打ちながら、奥へ奥へと突く。「ご、ごめんなさい!イっ、イきます!」沙莉の尻が激しく波打つ。「お姉ちゃん、イっちゃうー!」続いて美羽が昇りつめる。  昼に一度射精している私は簡単にはイかない。痙攣している沙莉の右手からローターを奪い、腹側から右手を回して沙莉のクリトリスにローターを当てる。「ひいぃー!」沙莉の細い腰が壊れたようにガクガクと動く。  今度は、ローターに愛液を塗り、アナルへと埋める。振動を最大にした。「いやぁ~、壊れる〜!」下から美羽が沙莉を抱きしめる。  更に親指をアナルに入れて、ペニスと同時にピストンする。「あー、ぐぅー、アアアッアアアッ!」「いくぞ!」左手で沙莉の腰骨引き寄せ一番深いところで射精した。 「ひぃー、いいー、いぐぅー!」「また、いくっ!」もう動いていないのに何度も尻が跳ねるように痙攣して、前に突っ伏してしまった。 「お、お姉ちゃん!お姉ちゃん!」「心配無い!ちょっと気を失っているだけだ。時々、こうなる。」美羽の胸によだれを沢山こぼしているが、息も正常だ。 「わ、私…。」「お姉ちゃん!大丈夫?」「また気を…。」「そのままにしてなさい。」  まだ、少し朦朧としているようだ。  沙莉は美羽がねだって同じ布団で眠った。私は、一人布団に潜りながら色々と考えていた。  近い将来、沙莉は有名人となって私から巣立って行くだろう。人は誰しも表の部分と裏の部分がある。沙莉や私、美羽もそうかもしれないが、表と裏に極端な差異を持つ者は、その裏を支える者が必要になる。  サディストとマゾヒストの関係もそうだ。一方通行では成り立たない。お互いが信頼し合って、SMプレイを通して愛情を確かめ合っているのだ。  沙莉を手放す日がいつか来ることは、毎日のように覚悟して来たことだ。でも、沙莉は自分の未来を放棄してでも私と一緒に歩むことを選ぶだろう。  でも、沙莉の将来を考えれば、たとえどんなに傷つけてでも旅立たせなければならない。こんなことでスターへの道を立ち止まらせてはならない。  その時、傷ついた沙莉を支えてやる者が必要だ。その役目は美羽が適任なのかもしれない。沙莉が美羽を調教することで、お互いを支え合う関係が構築出来るだろう。  主人と奴隷、姉と妹、時には友人や恋人として。  翌朝、三人で朝食を一緒に食べる。美羽も物覚えが良い。沙莉に注意されたことが、しっかり出来るようになっている。    バス停まで、美羽を送る。沙莉と抱き合って泣いている光景がまるで映画のワンシーンのようだ。 「お姉ちゃん、三月に上京するから遊びに行くね!御主人様、色々とありがとうございました。」「いえいえ、こちらこそありがとう!今度、ゆっくり遊びにおいで。」  美羽を乗せたバスが雪景色の中に見えなくなるまで、沙莉は手を振っていた。  この後、私は美羽に手紙を書いた。 「美羽へ。先日は、旅行先で色々とお世話になりありがとうございました。卒業、引越、就職と多忙な時を過ごしていると思いますが、元気にしてますか?  賢い美羽のことだから、旅行中に気づいてたと思いますが、沙莉は中山沙莉というタレント兼モデルで有名なインフルエンサーでもあります。  もうすぐ、ドラマのクランクインが始まり、ドラマをきっかけにバラエティ番組やドラマ、映画で活躍する女優となっていくでしょう。  その時、私の存在はスキャンダルの種となったり足枷になったり、彼女の将来への不穏分子となってしまいます。  そうなる前に別れを告げようと思っています。  彼女は一時の感情に呑まれ、私との別れを拒むでしょう。しかし、お互いにどんなに辛くて悲しくても、道を分かつべきだと考えています。彼女が私にすがった場合、彼女を傷付けるほどの暴言を吐いてでも、心を鬼にしてでも、その手を振りほどくでしょう。  その時に傷ついた沙莉を支えてやって欲しいのです。ご存知の通り沙莉には裏の顔があります。この裏の部分を支えてあげないと、彼女は精神的なバランスを崩して、今のように人前で自然に笑うことも振る舞うことも出来なくなるでしょう。  美羽も気づいたと思いますが、サディストもマゾヒストも大差は無いのです。愛情を伝えていく為にSMプレイという行為が必要な異端者なのです。  二人の関係が、主従関係になるのか、それとも姉妹、友達や恋人、どうなるのかわかりませんが、深く心を分かち合える希少な存在だと思います。どうか、これからも沙莉を支えてやって下さい。宜しくお願いします。 菰田拓哉」
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