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1:出来損ないとして生まれた子
親からは出来損ないと言われて育ち
高校生なれば祖父母の家に預けられた。
「可哀想な子」と言うように祖父母からは腫れ物扱いをされ
親族の集まりの時にaの家系だからか隔離されて関わることも叶わず
酔っ払った叔父がわざわざ部屋に入ってきて
「まだ#ヒート__発情期__#来てねぇのか?」
と、言われた。
「ヒート?」
「ヒートが来たら教えろ」
そう言って部屋から出て行った。
学校では自分が子供を作ることの出来ないΩであるという事は誰にも知られていない。
「大丈夫?」
クラスメートで自分の事を気にかけてくれる友人が傍に居るだけで心は救われていた。
「何かあれば相談に乗る」彼はそう言ってくれた。
だから自分が子供の産めないΩである事を友人にカミングアウトした。
Ωと言うだけで肩身が狭いのに子供すら作れないと涙ながらに語った。
「けど、嫁を作るならいいんじゃね?」
「····確かに」
それを言われれば目からウロコだった。
友人には色々と話した。
家では居場所が無いことも、祖父母にも腫れ物で扱われていること、ヒートはまだ来ていないこと。
叔父の事
「ヒートが来たら直ぐに教えて。匿うから」
友人のその言葉に救われた
それが間違いだったことすら気付かずに······
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