ニョロカレ

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 長いものには巻かれろという諺を体現したように、私は律の長い身体に絡み取られ、早々に観念した。律は手際よく私の衣服をはぎ取り、宣言通りあらゆるところを舐めていく。長く器用な舌は、自分でも知らなかった性感帯を探り当て次々と暴いていった。 「声を我慢しちゃだめですよ。聞かせてください。ほら、鳴いて」  ねっとりと絡みつくような声がそそのかす。羞恥心を上回る快楽に呑み込まれ、私は悶えた。  散々に転がされた胸の先端はじんじんと熱を持ち、下腹部がキュンキュンと疼く。  自然と浮く腰を押さえつけ、足を広げた律が命じた。 「ほら、先輩こっち見て。今からここ、舐めたげますよ」  荒い息を吐きながら向けた目が捕らえたのは、先を尖らせた長い舌だった。  思わず息を吸い込み短い悲鳴を上げる私に、律はにんまりと笑いゆっくりと顔を下げる。激しい動悸がこめかみを叩いた。  恐怖に身構える私だったが、その一瞬の刺激で強張る身体から力が抜ける。  クリトリスを小刻みに揺らされ、私は小動物のように鳴きながら顔の横に上げた手をぎゅっと握った。律は徐々に舌の動きを大胆なものにしていく。私は高まっていく快楽に堪え切れず身体を預けようとするが、イク直前で止められた。 「まだっすよ、先輩。もう少し我慢してください」  涙目の私を見下ろしながら、鬼畜な後輩は舌なめずりをする。そして、私の太ももを掴んで押し上げた。秘部を晒された私は羞恥に慌てふためくが、敵うわけもなく。 「ちゃんと解さなきゃね。先輩久しぶりでしょう?」 「やだやだ、やめて」 「二年の時付き合った彼氏とは半年で別れてるんすよね。あんなヤリチンとはさっさと切れて正解ですよ」  いったい律はいつから私のことを知っていたんだろう。  浮かんだ疑問は膣の中に差し入れられた異物の存在に搔き消された。 「やだあぁっ、待って、だめ、だめぇ――っ!」  まるで何かの生き物のように中を探り行き来する舌に、思考が乗っ取られる。生々しい感触と擽られて生まれる疼きに翻弄され、私は鳴いた。溢れた涙が顔の横を伝っていく。ぐぽぐぽという淫靡な音が耳を犯した。  再びイク直前で舌を引き抜かれ、むき出しの胸を激しく上下させながら私は放心する。 「もうそろいいすかね? 俺もガン勃ちなんで」
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