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声の正体
母ちゃん。
「ピィー!ピィー!ピィー!!!」
イケメン インコ
(ホホミドリアカウロコインコ)
の桃太郎君は爪切りが大嫌い。
母ちゃんに捕まらないように逃げる逃げる。
「あーやっと捕まえた。2、3日前から爪切りをしたくて見張ってたけど、どーも私の爪切りを察知してるみたいで逃げてたのよね。」
すがるような目で僕を見つめる。
観念しろ桃太郎、すまんが僕は母ちゃんの味方だ。
白いタオルに包まれ足だけが見える状態になったところで母ちゃんがニッパーで片足4本ずつある爪を切っていく。
「はい、おしまい。」
爪切りが終わっても、爪切りされたことに
腹が立つのか、
「ピィー!」と威嚇してくる。
「はいはい。ごめんね、でも切らないと
あちこちにひっかかって危ないんだよ。」
と、母ちゃん。
そうだよ桃太郎、怪我してからじゃ遅いよ。
軽い妄想を愉しんだ後、
僕は再びPCに目を向けレポートの続きを
書き始めた。
おしまい
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