10.

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10. 「…「早苗」どうしてエレベーターの中でこんな事を?」 『もう忘れたの?』 『あなたを忘れられないの…』 『あなたに会いたい…』 『このエレベーターで…』 『ある時あなたスリルがあるってエレベーターで私を犯したわね?』 「…」 『私ねあなたがしたい事全てが好きなの…だからここでずーっと、ずーっと待っていたの…』 「バサッー」 「早苗」の亡霊がコートのボタンを外し身体を露出させた! 『好きでしょう「貴」さん私の身体…』 俺は「早苗」の身体に吸い寄せられた。 俺はこれからどうなるのだろうか? 愛情が無い家族に育てられこんな性格になり金のため女を食い物にする事を選んだ… それって哀れで悲しい事だと分かっていたが歪んだプライドと慈悲が無い性格が俺を強くした。 「俺は死ぬのか?」 「…「早苗」には酷いことしたなぁ…」 「報いなのか?」 「後悔か?」 「仕方ない…」 俺はポッリ呟いた。 そしてエレベーターは下降し「早苗」の亡霊と俺は完全に一体化し闇に消えたのであった。 《昨日未明、〇〇市のマンション地下駐車場のエレベーター内で男性の遺体が発見されました…》 《遺体は全裸で何故か札束を握り締めていました…》 《そして、身体には手跡のようなアザが複数あり警察では死因を調べています…》 完
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