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両親から見放されていた俺は学生時代も友達ができる事はなく高校卒業後、家を出た。
暮らしは安アパートを借り特にやりたい事も無くバイトをして生活していた。
そんなある日、テレビのニュースから…
「え、」
ニュースで伝えていた事は兄「直」の死であった。
兄はプラットホームから飛び降り電車に跳ねられたのだ…
死因は飛び込み自殺であるとニュースで伝えていた。
俺は家に戻り葬儀状況を目の当たりにし兄の死を受け入れたのであった。
今でも思い浮かべるのは兄が両親の顔色を伺いながら引きつり…微笑む顔を…
そして、俺を見下すように「お前は良いよなぁ…好き勝手に暮らせて…」と…
俺は何故か棺桶の亡骸の兄の顔に唾を吐きたい衝動に駆られた。
「まあ、死んだんだ…面白い人生だったか？ク、ク、ク…」
俺は兄の亡骸を見ながらこんな独り言を呟いた。
そして両親を見ると放心状態であったが俺を見ても話しかける事は無かった。
兄の死因は大学受験の失敗で
第一志望のY大学に堕ち…
そして第二志望のH大学も堕ちた。
兄は両親から見離され行き場を失い想い悩みプラットホームから飛び降り自殺したのだ。
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