第11話 ダンジョンという名のクエスト

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「さて、まず1階層目いくよー!」 「どー!」 エアロとキリトの2人がにこやかにそう言うと、セルは苦笑いをした。 「エアロさん……キリトさん……」 「ん?どうしたの?」 「元気だな」 2人の反応にセルはため息をついてから言った。 「なぜ2人はそんなに楽しそうなんですか?僕と桁違いなんだし、退屈ですよね?内心は…」 「まぁ……確かに退屈だけど……」 エアロが言いかけたその時だった。 「でも、その時は無理してでもポジティブに考えようぜ。だってさ、」 キリトがそう言うとセルは首を傾げた。 「だって……なんですか?」 すると今度はエアロが答えた。 「楽しくないなら、楽しければいいじゃない!」 2人は満面の笑みを浮かべてそう言った。 *** そんな会話の後、3人はダンジョンに入った。 「さてと、まずは第1階層目だな!2人とも準備はいいか?」 キリトが聞くと、2人は答えた。 「もちろんですよ!」 「俺も大丈夫だ!」 3人が武器を構えると、セルは震えながら言った。 「で、でも本当に僕って初心者なのにモンスターを倒せるんですか?」 するとエアロは笑い出した。 「セルは相変わらずだな。」 「え?」 セルが首を傾げると、エアロは続けた。 「セルならできる!だって俺の弟子だもん!」 するとキリトも頷いた。 「そうだぜ!お前はエアロの弟子なんだから大丈夫!」 2人にそう言われると、セルは少し自信が出てきたのか震えが止まった。 「はい!!」 3人が元気よく返事をすると、ダンジョンの奥へと進んだのだった。 *** 第1層は洞窟のような場所だった。モンスターもコウモリやモグラなどあまり強くないモンスターばかりだった。 「よし!セル、キリト!このコウモリを倒せ!」 エアロの指示に2人は頷くと、武器を構えた。 「いくぜ!!」 2人が攻撃すると、コウモリは簡単に倒れた。 「やったな!」 「はい!!」 セルとキリトが嬉しそうに言うと、エアロも嬉しそうに言った。 「その調子だ!!どんどん行くぞー!!」 3人はその後も順調にモンスターを倒していき第1層を突破したのだった。
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