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21
おいらは千歳の前に回り込んで、手首を縛る。
千歳はちょっと震えてるような気がする。ずっと小刻みに震えてるけど、もしかして怖がってる……? でも、まらはてらてらと照ってるし……、先走りも流れてるくらい。怖がってるんじゃなくて、期待してるのかも。
「千歳。脚立てて。縛るからね」
「何で縛るんですか……?」
「理非知らずでしたいから。千歳、理非知らずのやり方知らない? それなら、おいらが教えてあげる。おいらに任せてて。絶対に気持ち良くしてあげるから」
「……はい」
こういう千歳の素直なところは、ちょっと考え物かもしれない。こんなにおいらを信用してくれていることは嬉しいけど、こんな性格だから、夢夏にも体を良いように拓かれたんだ。
千歳の脚も縛る。白い太腿に帯があまり食い込まないように調整したけど、千歳の白さなら目立っちゃうかもしれない。
「今、どんな気分?」
「へん、な気分です……」
「縛られてるのに、まらは木のようになってるもんねぇ」
「っ、あ……!」
「こんな恥ずかしい恰好してるの、他の人に見られたら大変だね」
他人に見せたくないくらいに今の千歳は婀娜っぽい。
部屋の襖はぴったり閉じているし、屏風も立っているから、簡単に覗き見するのは無理なんだけど、千歳には効果的だったようで、先程よりも顕著に体を震わせてる。
「もしかして、想像して気が悪くなっちゃった? 千歳って真に助平だよね」
「ちっ、ちがっ……! ひっ、いっ、あ……!」
「違わないでしょ?」
菊座に指を挿す。きゅぅっと締め付けてきて離そうとしてくれない。千歳はコリコリした場所が好きだから、そこをいっぱい触ってあげる。
「あっ、アッ! ……、っ、あ、と、せ」
「うん。もうけっこう解れてるね。真に準備してから行ったんだ?」
「っん、んん! もっ、ほし……ぃっ」
「あいわかった。いっぱい気持ち良くしてあげるね」
ぬめり薬を使ってないのに、千歳の菊座は滑りが良かった。
ここまで準備して向かったのも……、おいらのため、なんだよね? おいらがもう抱かれなくて良いようにっていう……。
指を抜いて、まらを菊座にあてがう。襞に触れたまま入れないでいたらどうなるかしばらく止まってみた。
「とせっ……とせ……、はやく、ほしい……!」
「ん。入れるね」
我慢できなくなってる。
ゆっくり押し込んでいく。激しく抱いたほうが千歳の心のことを考えたら良いかもしれないけど、千歳の身体のことを考えたら、丁寧に抱いてあげないと。菊座が裂けちゃったこともあるくらいだし、クセになってたらいけない。
奥まで押し込んでグリグリする。千歳は声にならない悲鳴をあげているようだった。まらから透明な液体が滴り落ちてる。
「動くよ」
「あっ! アッ、アアッ!」
いつもより締め付けが強いから、おいらもすぐに果てちまいそう。だけど、もっといっぱい繋がってたい。千歳とずっと繋がってたい。
「千歳、舌出して。口吸いしたい」
体をコの字に折りたたんで、口を吸う。千歳は口吸いが好きだから、いっぱい舌を絡ませてくる。おいらも、千歳と口吸いするの好きだ。なんだか誰よりも気持ち良い。
おいらは千歳の首に手をかける。
「とせ……?」
「千歳って、首絞められるの好きだよね……?」
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