私だけの王子様

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醜い私は虐められっ子 私を救ってくれたのは 白馬の王子様 その貴方を ずっと、ずっと、探してた 赤い糸は繋がっている だから、ある日貴方を見つけた 他人は偶然と呼ぶけれど きっと運命の神様がくれたご褒美 降りた駅から貴方を追った この学校なのね 放課後終わりはここに行くんだね だから私はバイトをここに決めた 歌、上手いね 三年 コレクションは部屋いっぱい どこを見ても貴方一色 でも、足りない 貴方の声が欲しい 録った 甘い歌声、素敵 もう卒業 貴方はどこに行くのかな 伝手を頼る あの大学か…… 頑張って入った 私服かっこいい ……誰? いつの間にか隣にいる女 彼は私の王子様 なのにベタベタと 二人を追う 同じ部屋 ここが貴方の部屋なんだね ……大学四年目 なんでかな 私はただ「好き」を伝えていただけなのに 毎日手紙を書いて、電話して 誕生日にはプレゼントも置いて そして貴方に邪魔な彼女を消そうとしてるのに なんで私から逃げるの その女を守ろうとするの 貴方の運命の相手は私なのよ 誰より貴方を好きなのに 待って、連れて行かないで まだ、ちゃんと告白出来てない 私を取り押さえないで ー――塀に囲われた 嗚呼、あなたに会いたい もう一度、一目でもいいから 「会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい……」
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