この邂逅は、瞬く星々が証する

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  ☆  漆黒の空を星々の輝きが飾り立てる頃、地上にもまた艶やかな灯火に彩られる館があった。  雅な楽の音は人々の耳を楽しませ、初対面の者も旧知の者も美酒に酔いしれ話に興じる。  歓談に華を咲かせる面々を男は一人一人確かめていった。あの顔も、こちらも違う。また空振りか。落胆に臓腑が潰れそうになる——その時だった。  広間の片隅に佇む姿が、男の視線を引きつけ、束縛した。  見紛うはずがない。着飾った客人たちの間を掻き分ける。向こうも気づいたようだ。しなやかな挙措で壁から離れた。逃げるのか、誘っているのか、人の影に隠れては現れ、それを繰り返しながらこちらを振り返る。  男はいつしか小走りになっていた。あと少しでドレスの裾に、もう僅か手を伸ばせば—— 「やっと捕まえました」  華奢な手首を男の指が捕らえたとき、二人は露台に出ていた。ざわめきは硝子戸を挟んだ向こうの遠い世界のものだ。二人の邂逅を知るのはもう星々しかない。 「どれだけ探したか。あの夜以来、ずっと」  娘は星屑のごとき粒が踊るドレスに身を包み、手首を払うでもなく、されるままに男の方へ引き寄せられる。 「私もです。貴方にもう一度会いたいと。あの夜のように」  男の吐息を首元に感じながら、娘は恍惚と呟いた。 「一族を殺し私を婢妾にしようとした、貴方に報いるために」  硬質な音が静寂を破る。
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