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ああ、そうか。
このセカイこそが、まやかしで非現実な仮想空間だったのだ。
いままでその真実に辿り着いたものは、こうして消されてきたのだ、あの仮面のオトコによって。
それでも消された人が少ないのは、きっとあのオトコが洗脳してそのままあのセカイに住み着いていたからだ。
みんな、だまされていたんだ。
だまされていたことに気付いたときには、もうこのセカイには、いないから伝えられない。
ああ、そうだ、あのオトコはなぜかはわからないが、現実世界から人類を滅ぼしたいのか。
だが、もう気付いた頃にはボクも消滅していた。
セカイが、破滅に向かうまま何も知らずにのんきに狭きセカイに閉じ込められている。
ゆるやかに破滅へと向かっていることに、だれも気付かないまま、ずっと。
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