大切な人

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 だから、ちょっとだけ。  恋人っぽく隣にいさせてくれ。 ――「あ、あそことかどう?!」 「ん。座れればどこでも」 「じゃああそこにしよう!」  楽しい。 「――……あのー」  ようやく場所を見つけて、買ったものを広げていると前から知らない女の子が声をかけてきた。  女の子の後ろには、もう一人の女の子が。 「??」  朔と目を合わせると、朔は首を軽く横に振った。  朔も知らない子のようだ。 「もしかしてお兄さんたち二人ですか?よかったら私たちも二人なんですけど、ご一緒してもいいですか?ここらへんもうどこも場所空いてなくて……」  身体をもじもじさせながら話す女の子。  ああ、苦手だ。  
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