63人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
「いえ…違うの。それはもう捨てようと思ってて…」
彼の欲望にかられた視線に思わずわたしは後ずさりしながら、言い訳する。
「ふふーん、ひなこって、こんな本読んでるのか…」
彼は面白がって声を出して卑猥な行為シーンを読み始める。
「なになに、彼女はキッチンのテーブルにいきなり押し倒されて、後ろから熱杭を突き入れられた?えっと…こっちは…帰って来た彼を玄関で出迎えると、彼女は待ちきれないようにねだった。超ミニのスカートからのぞく太もも、シャツのボタンはわざと外され胸がほとんど見えていて…男はもう我慢できなくなるといきり立ったものを取り出して、すると彼女はパンティーもはいていない。彼女の蜜口はもうぐしょぐしょで…?」
彼の瞳がギラリと光る。
「違うの。尊さん?落ち着いて…今はこんな本読んでないから…」
彼が立ち上がって、わたしに近づいてくる。
「俺、てっきりひなこは最初に恐い思いをしたから、こんなことしたら嫌われるかと思ってたのに…ほんとはひなこ、こんなふうにせめて欲しかった?」
「だから…違うって」
否定は肯定と取られた。
最初のコメントを投稿しよう!