第2話

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(……でも、好きになってはいけない。私は、あのお方のお側にはいられない)  側室とか、そういう立場だったら問題はない。だけど、それじゃあ私の心が苦しい。  好きになった人の正妻になれないなんて、悲しすぎる。 (結局、私はどうすれば……)  頭の中がぐるぐると回って、思考回路もめちゃくちゃになって。  そう思って俯く私の肩を、ミーナがぽんっとたたいてくれる。 「出来ました。……では、行きましょうか」 「……行くって、何処に?」  彼女の言葉に、私は自然とそう問いかける。そうすれば、ミーナはにっこりと笑った。 「ラインヴァルト殿下の元に、ですよ」 「……え」  零れた私の声は、とても間抜けなものだった……と、思う。  それほどまでに、彼女の言葉は予想もしていなかったことだった。
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