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(ど、どうして、結婚することになってるの……?)
確かに、私はラインヴァルト殿下に求婚されている。だけど、私は承諾の返事をしていない。そんな覚えはない。
結婚とは双方の承諾が必要な……はず。政略結婚では、そこら辺は省かれるけれど。
でも、これは政略結婚じゃない……の、よね?
「ま、待って、私、ラインヴァルト殿下と結婚するなんて――」
――言っていない。
最後まで言葉を口にする前に、ミーナが「出来ましたよ」と言って肩をぽんっとたたいてくれる。
なので、私は最後まで言葉を紡ぐことが出来なかった。
「さぁ、殿下の元に行きましょう!」
「ま、待って、話を聞いて……!」
ミーナは猪突猛進というべきなのか。そういう感じの性格でもあるらしかった。
私の背中をぐいぐいとお部屋の入口まで押していく。……無礼とか、不敬とか。そういうことは、言えなかった。
だって、これが彼女の仕事なんだって思ったら、言えるわけがない。
(こうなったら、私も覚悟を決めなくちゃ……!)
一度大きく息を吸って、吐く。その後、手を伸ばしてドアノブに手をかけた。
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