第1話

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(ど、うすればいいの……?)  徐々ににぎやかさを取り戻しつつあるパーティーホールで、私はじっと俯いていた。  しばらくして、肩になにかがぶつかった。驚いて顔を上げれば、そこには煌びやかなドレスを身にまとったご令嬢がいる。 「ゲオルグさまに出て行けと言われたのに、まだここに居座るの?」 「……それは」 「目障りなんだから、さっさと出て行きなさいよ!」  そのご令嬢がそう叫んで、私の肩を強く押す。高いヒールの所為で踏ん張りがきかなくて、しりもちをつく私。  ……彼女たちは、私を見下ろして笑っていた。 「全く、本当に可愛げのない女だわ。……ゲオルグさまに振られるのも、当然だわ」 「本当にそうですわ。……あぁ、辛気臭いのが移ってしまいそう」 「そうよ。じゃあ、行きましょう」  けらけらと笑いながら、彼女たちが私の側を通り抜ける。……悔しさは、感じている。けど、彼女たちのおっしゃっていることは真実。……言い返す術なんてない。それに、言い返す元気も気力も、今の私には残っていなかった。
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