第2話

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(それは、当然のこと。私がどう思おうが、関係ない)  私がどう思おうが、周囲の反応は変わらない。合わせ、ラインヴァルトさまのコルネリアさまを見る目が、あまりにも優しかったから。私は、どうすればいいか本当にわからなかった。 「なにもないです。……少し、頭を冷やしたくて」 「……テレジア」 「ラインヴァルトさまには、関係ありません」  そうだ。これは、私個人の問題だ。つまり、ラインヴァルトさまには全く関係ない。  私が勝手に嫉妬して、私が勝手に苦しくなっているだけ。……誰も、悪くない。悪いのは、私の心の狭さだ。 「なぁ、テレジア。なにがあったか、本当に教えてくれ」 「……なにも、ないです」  彼が縋るようにそうおっしゃる。でも、やっぱり言葉には出来なかった。  ぎゅっと唇を引き結んで、溢れ出そうになる黒い感情をこらえる。ダメだって、わかっている。  ――彼に八つ当たりをするのは、お門違いだと。 「なにもないのです。私が、勝手に苦しんでいるだけですから」 「テレジア!」 「私を一人にしてくださいっ!」  ラインヴァルトさまのお顔なんて、見たくもない。  その一心で、涙目になりながら彼を睨みつけた。……彼の端正なお顔が、傷ついたような表情を浮かべる。 「……ごめんなさい」  それも見ていられなくて、私はその場を立ち去ることにした。
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