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考えた末に俺はその写真を隣の部屋の郵便受けに突っ込んだ。
そして部屋に戻ると、クローゼットの中に女の首はなかった。
――そうなると……。
隣の部屋には若い女が住んでいる。
そして今日のような休みの日には、だいたい部屋にこもっているのだ。
俺は待った。
ただじっと。
そして予想通りのことが起こった。
「ぎゃあああーーーーっ」
かん高い悲鳴とともに、隣の部屋の女が勢いよくドアを開けて外に飛び出す音が聞こえた。
それから十日ほど経った頃、気づけば俺の部屋の郵便受けに、あの写真が入っていた。
この十日間に、どれだけの部屋をまわってきたのかはわからないが、俺の郵便受けに再び入れられたのだ。
俺はそれをそのまま、二つ隣の部屋の郵便受けに押し込んだ。
終
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